前庭神経炎
特徴
突然起こる激しいグルグルまわるめまい。
吐き気、おう吐を伴い数日から約1週間はめまいが続きます。症状が強い時は起きられない、食事ができない、トイレへも行くことができないような状態です。
聞こえない、耳鳴りといった蝸牛症状を伴うことはありません。強いめまいのあと軽いめまいやふらつき感が数ヶ月続くことがあり、このめまいがすっきりせず不快な思いをすることがあります。
激しいめまいのみで聞こえない、耳鳴りといった蝸牛症状がないため脳の病気が疑われる場合もありますので鑑別が必要です。
原因
原因はわかっていません。
風邪をひいた後に起こることがあり、耳から脳へと平衡感覚の情報を伝える前庭神経がウィルスに感染したために起きるのではないかという説があります。
治療
めまい発作時には安静にし楽な姿勢で寝ていること、めまいを抑える点滴や吐き気を抑える注射などを行います。その後は抗めまい剤、循環改善剤、安定剤等による薬物治療を行います。強いめまい後はフワフワするなどの軽いめまい感やふらつきが長期間にわたって続くことがありますので、この状態に対しては体を動かして慣らしていく運動療法が有効です。